「防具de DRY」への思い


私たちの技術がたった一人の誰かにでも役に立つのなら、うれしい。

私たちの本業は、家具の製造業です。
初めてのマイホームの中に構えるダイニングテーブルや華やかなレストランのいすだったり、小さな町の図書館の書棚だったり。どこかで誰かの手に触れ、愛着を持って使い続けてくれていたらうれしい、そんな思いで家具を作り続けています。
こうした家具作りには、もったいないことですが実に多くの端材を生み出します。何百年もかけ、森林の中で育まれた木のかけらは、用途のないままその多くは焼却され、灰と消えていくのです。

 

 

どんな端材でも最後まで活かしきる


Image:作業工程

 

そんな端材をなんとかしたいと思い続けて、ようやく形になったのが「防具de DRY」です。
剣道の稽古に励む従業員の長男が、練習のたびに汗でにじんでぐっしょりした防具を早く乾かし、翌日も楽しく稽古に出掛けられるためにはどうしたらいいか、そんな親心がきっかけでした。高価な面と小手は、予備をそろえることなどできるはずもなく、ドライヤーで熱風を当てるのにも抵抗がありました。固定して干すにも、いびつな形と大きさから難しい。そう思って試行錯誤で作ったのが、乾燥台でした。
当初はビスで止めただけの簡単なものでしたが、やがて職人らの創作意欲に火がつき、面の位置やずれ落ち、小手の角度など幾度も調整と改造を繰り返すこと二十数回。ようやく納得する品質と形にたどり着きました。

 

 

「乾かすだけ」から贈答品への価値へ


Image:プロダクトデザイナーによるデザイン

 

台座部分に白虎や青龍など武道にふさわしい図柄をレーザー加工で描いた焼印シリーズも新たに完成しました。原画は、美大で絵画や建築を学んだ当社のプロダクトデザイナーが描いたオリジナルです。納得のいくデザインになるまで、3カ月以上を費やし、ようやく完成した図柄は、勇ましさの中にも繊細で気品があり、武道を志す人たちの心の内に秘めたような強い意志が感じられ、製品に華やかさを添えています。
焼印シリーズには、名前や武道の精神性を感じさせる言葉や励まし、感謝の思いなどを刻むことができ、昇段の祝いや孫や子どもへの贈り物としてもメッセージを託して、喜ばれています。

 

 

道具を大切に使い続ける思いが強さにつながる

武道を嗜む人たちにとっての武具の扱い方は、自らの精神性を端的に表すといわれます。どんなスポーツであれ、道具への向き合い方は、その人の知性や姿勢と直結し、日本人の持つ精神文化が息づいています。
武具を大切に長く使っていただくために私たちの製品が役立つなら、こんなに喜ばしいことはありません。そんな思いを支えられるよう、頑強に一つずつ思いを込めて作った自信作です。

 


– 私たちの製品への思い –